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チンゲンサイ(ミニチンゲンサイ)のトンネル栽培 露地栽培

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春のミニチンゲンサイ
春のミニチンゲンサイ  2009/5/4 左はミズナ

チンゲンサイ
チンゲンサイは近年導入された中国野菜のなかでも、もっとも普及し親しまれている野菜のひとつだと思います。
チンゲンサイは連作障害が出にくく、病気も少なくて簡単に育つ野菜です。

チンゲンサイの葉は緑色、肉厚な軸の部分は淡緑色をしています。アクが無く独特の風味があって、煮くずれもしません。
チンゲンサイは中国原産かと思っていたら、原産地は地中海性沿岸のトルコからバルカン半島の高原で、中国華中地方で成立した野菜ということです。

いろいろな名前で呼ばれていて紛らわしかったのですが、名称が統一されたということです。
葉柄が淡緑色のものをチンゲンサイ(中国語では青梗菜)、白色のものをパクチョイ(中国語では白菜)と定められたそうです。

チンゲンサイの露地ものは秋が旬とされていますが、生育期間が40~50日と短く、また暑さや寒さなどの気温の変化に比較的強いことから日本ではハウス栽培によって一年中市場に出回っています。
家庭菜園でもチンゲンサイは露地栽培、プランター栽培が簡単にできる野菜のひとつです。
私は一度に袋全部のタネをまかずに、春、秋ともに数回に分けてまきます。

↓この記事が長すぎたので、プランター栽培はこちらになりました。
ミニチンゲンサイ  プランター栽培
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春のミニチンゲンサイの育て方

チンゲンサイは冷涼な気候を好みますが、耐寒性、耐暑性があり、簡単な保温や遮光(しゃこう)で真夏を除くと年間を通して栽培できます。
チンゲンサイなどの低温を好む野菜は晩夏から初秋に種まきをして、涼しい秋の気象条件の下で育てると一段と美味しくなりますよ。

チンゲンサイの生育適温は15℃~25℃で、5℃以下では生育が遅れ、3℃以下で凍霜害が現れやすくなるそうです。
このあたりでは露地栽培では冬は葉が多少黄変するぐらいです。(茨城・つくば市)

春早くまくときは12~13℃以下の低温にあうと花芽ができとうが立つので、トンネル栽培にして保温し、15℃以下にならないようにします。
収穫は季節によって違いますが、種まきの40~60日後くらいです。<

◆畑(菜園)の準備
チンゲンサイは日当たりと水はけのよいところで、なるべく前作がアブラナ科の野菜でない畑を選びます。
連作には比較的強い野菜ですが、病害虫を防ぐ意味で畑に余裕がある場合はそうします。
アブラナ科は連作すると根こぶ病、キスジノミハムシが発生しやすくなるので、なるべく輪作を心がけます。

畑の場合はお手持ちのトンネルに合う畝をつくります。
種まき予定の畝に10日~2週間前までに苦土石灰を1㎡当たり100gほど全体的に施し、土壌を中和しておきます。
1週間前までに1㎡当たり完熟堆肥(たいひ)2~3kg、有機配合肥料あるいは化成肥料150g(チッソ分の割合の多い)を施してよく耕しておきます。

◆種まきの時期
一般地での種まきは、春は4月中旬~5月中旬です。
春はトンネル栽培にしてフィルムをかければ、1ヶ月早くまくことができます。
※高温期になるにつれ、生育障害や害虫が出やすくなります。

◆種まきの方法
・穴あきの黒マルチフィルム(15×15cm))に1ヶ所に5粒前後の点まきにする方法もあります。
我が家では黒マルチフィルムは使っていませんが、近所では使っている家もあり、良いチンゲンサイが収穫できています。

条まきの場合
株間は2~3cmぐらいにしてまき、雨でたたかれないためと害虫の被害を防ぐために不織布を多少ゆるみをもたせてべた掛けします。
不織布は収穫期まで取らないで育てることができますが、不織布の上から卵を産み付ける虫もまれにあり、不織布と接している部分をよく見るようにします。
(それはべた掛けの場合でトンネルの場合は大丈夫)

※最近はトンネルにしてその上に不織布をかけています。不織布と葉が触れるとそこに卵を産み付けられることがあります。
多分ハスモンヨトウの卵だと思いますが、ケールにかけた不織布の上に産み付けられていました。
不織布をアップにすると、結構すき間がありますね。葉がすぐそばにあれば赤ちゃん虫なら楽々通り抜けれそう・・・防虫ネットのほうがいいかな。
不織布は雨や風を通すので乾燥や蒸れの心配はありません。
このは多分ハスモンヨトウの卵塊。※虫が苦手な人注意 ハスモンヨトウの卵塊から孵化したときの様子

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ある程度まとまった株数を育てる場合は、畑にまき溝を作り、直まきするのが能率的です。
直まきの方法は条まき、ばらまき、点まきなどがありますが、一般的には条まきします。

最近は1条まきや1条植えにするのが多くなり、溝のところだけピンポイントに堆肥や元肥の化成肥料を入れておくようになりました。
以前は90cmの幅のトンネルにして、堆肥や元肥の化成肥料を均一に畝に施していました。肥料も高くなりましたからね・・・
根も肥料を求め、結局そこだけで大丈夫のようです。詳しくはわかりませんが、そう感じています。

2条以上の場合は条間20cmのスジまきし、順次間引きながら本葉3~4枚時までに株間5cmほどになるように1本に仕立てます。
※少ない株数なら、ポリ鉢で苗を育て、畑にベッドをつくって植えたり、プランターに植えてもよいでしょう。

まく場所を十分水やりをして土を湿らせておき、落ち着いてからまきます。
大体深さ1㎝(種の直径の3倍)になるように種を蒔くのですが、私は実際は何cmにまいているのか定かではありません。
5mmの深さのところもあれば2~3cmのところもあるでしょう。 あちゃ、いい加減ですね ┐( ̄~ ̄)┌
家庭菜園はそれでも十分発芽するので気にしなくても大丈夫です。


秋のチンゲンサイ
以前には秋に普通のチンゲンサイを畑で直まき(条まき)していましたが、不織布は使っていませんでした。
それでもあまり虫害はなかったですが、どういうわけか最近のほうが被害があります。暖冬と関係があるのでしょうか?
さらに手間をかけていない2010年あたりからは、消毒なしなのに再び草花や野菜の虫害が減ってきました。それはなぜ?
不思議でしようがなかったのですが、多分天敵が増えてきたからとしか考えられないのです。
このような世界があるとはつい最近までよくわかっていませんでした。
家庭菜園ぐらいなら、天敵に運をまかせて、結果収穫できてもできなくてもいいかな・・ぐらいに思っています。
手間をかけられなくなったので、開き直り状態かも (-_-;)
不織布や防虫ネットと共に天敵も強い見方のような気がするのですが・・・
テントウムシの種類と画像 天敵(てんてき)としてのテントウムシ
家庭菜園 天敵としてのカマキリ
天敵としてのニホンカナヘビ ニホンカナヘビの画像
ヒラタアブ類
ハナグモとその獲物たち


◆種まきの時期
秋は9月上旬~10月上旬です。
耐寒性があるので、一般地では秋遅く蒔いても防霜をすれば冬中収穫できます。

10-12
秋のチンゲンサイ 10-12

播種後30~60日後に収穫になります。下の方がふくらみ、葉に厚みのあるチンゲンサイができます。

冬の間はチンゲンサイは鳥の好物らしく、ほとんどまわりの葉っぱから順に食べられてしまいます。

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ミニチンゲンサイの露地栽培
普通のチンゲンサイと栽培方法は基本的には同じと思います。
2009年春(3月10日頃)になってから、初めて不織布を使用してミニチンゲンサイ「シャオパオ」を栽培しました。
ミニチンゲンサイだけでなく1畝に何種類も栽培したので、最初は不織布をベタがけにしていましたが、発芽が遅いので、途中から水やりを十分行って、半円型の支柱をしてトンネルにしました。そこに不織布を掛けてからまたその上にフィルムをかけてみました。そうしたらすぐに発芽しました。発芽したら育っていくのも早かったです。
春早くに蒔く場合は不織布だけですと、温度と湿度が不十分だったようです。

不織布「パオパオ」のトンネルがけ
日中にはトンネル内が暑くなるのでフィルムを外したところ

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2回目にまいたときは、5月になり暖かくなっていたので、不織布のベタがけだけでトンネル栽培にはしませんでした。発芽も早いし、収穫期間も早かったです。ベタがけでも虫害はありませんでした。


DSC07414-1.jpg


間引きと追肥
春はミニチンゲンサイやそのほかの葉野菜は生長が早いので、間引きは早め早めに行うのがポイントになります。

◆第1回間引き
発芽が揃い本葉が2~3枚前後になったころ不織布を取り、5~6cmの間隔に間引きます。間引いたら、不織布はまたすぐにかけておきます。
油断してそのまま掛けずにおくと、すぐモンシロチョウが飛んできて卵を産み付けられてしまいます。

穴あきのマルチフィルムを敷いた場合は、本葉2~3枚のころに1穴2~3本になるように間引きをします。間引きをしたものもおいしいですよ。

◆第1回追肥
間引きをしたら、1㎡当たり60~80g程度化成肥料を施し、軽く混ぜ込むように土寄せします。
穴あきのマルチフィルムの場合は薄めた液肥を施し、土寄せはしません。

◆第2回間引き
・直まき
葉が重なり合わないように間引き、しっかりとした株を育てます。
本葉5~6枚のころに12~15cmの株間にします。(春まきは狭く、秋まきは広めに)
・穴あきのマルチフィルム
本葉5~6枚のころの2回目の間引きをして1本にします。

◆第2回追肥
2回間引きのときに(半月後あたり)に化成肥料を施します。
穴あきのマルチフィルムの場合は薄めた液肥を施します。


DSC08076-2.jpg


ミニチンゲンサイの間引き 2009/4/12  種まき後1ヶ月

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◆収穫
タネまき後、季節によって日数は大分違いますが、種蒔きから20~40日が収穫の目安ですが、早めに収穫するようにします。

何回かに分けて収穫する場合は間引きを兼ねて、株の地ぎわを引き抜くかハサミで切ります。
間引きをしていると最終的な収穫はこのぐらいの間隔になります。

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ミニチンゲンサイ、ミズナ、サラダカラシナを収穫  2009/5/4
その前の小さなときから間引きをしながら食べていました。
いまではミズナ、サラダカラシナや葉レタスなどの葉ものはベビーリーフとしてスーパーにありますよね。

ミニチンゲンサイの収穫


◆病害虫
アブラナ科は連作すると根こぶ病、キスジノミハムシが発生しやすくなるので、なるべく輪作を心がけます。
キスジノミハムシは地中から発生するので防虫ネットをかけても効果がないので、連作をしないことです。

アブラナ科の野菜を栽培をする上で害虫の防除は欠かすことができません。
特に多く発生する春から夏には、防暑をかねてべた掛け資材で被覆すると効果的です。
アブラナ科の野菜によく付く虫はアオムシ(モンシロチョウの幼虫)、アブラムシ、コナガ、ハモグリバエなどがいます。

不織布・寒冷紗・防虫ネットなどの資材を使うと農薬を使わずに害虫が防げます。特に葉野菜は生育期間が短いので農薬が残留する可能性があります。

また不織布は冬も防霜の役目を果たしてくれます。
丁寧に扱えば何回か使えるので、不織布はおすすめです。

チンゲンサイの栄養素
ビタミンA、ビタミンC、ベータカロチン、カルシウム、カリウム、鉄分、食物繊維などを多く含んでいます。

チンゲンサイの効用
ガン予防、免疫力の活性化、風邪予防、ドライアイ予防、皮膚のカサカサ予防、熱さましなど。

チンゲンサイやミニチンゲンサイの料理
ミニチンゲンサイの料理は幅広く、ずい分重宝しました。中華はモチロンのこと、茹でておいて普段のどの料理でも入れておいしくいただきました。
お味噌汁、炒め物、ゴマ和え、白和え、マヨネーズ和え、ラーメンやうどんなどです。
ラーメンにはよくミニチンゲンサイを利用しますが、これはうどんに入れたミニチンゲンサイです。

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ミニチンゲンサイを軽く茹でて、小分けにして冷凍しておくと便利ですよ。
茹でる際に少量のサラダ油と塩をお湯の中に入れておくと艶々と色鮮やかになります。